【#世にも奇妙な就活vol.4 恐怖の変貌ぶり!人事から笑顔が消える“オワハラ“】
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19年11月25日
「ガクチカ、無い内定、きちょハナ、お祈りメール…」就活には、普段絶対に使わない独特な響きの「就活用語」が存在します。用語だけでなく、就活独特の質問や慣習があります。この【#世にも奇妙な就活】シリーズでは、そんなユニークな就活文化を紹介していきます。
【#世にも奇妙な就活vol.4 恐怖の変貌ぶり!人事から笑顔が消える“オワハラ“】
わたしは就活が解禁する前の5月後半、同級生よりも一足先にとあるメガベンチャーから内々定を頂きました。
社長面接を終えて、内々定を頂いたあと控室に戻ると 私を担当してくれた人事のお姉さんが喜びから号泣していたことは今でも衝撃過ぎて忘れません。 よっぽど、仕事熱心な方なのかな…。と思いつつも、少し複雑な想いが沸々とわいてきました。
その企業は志望業界ではあるものの、第一希望ではありませんでした。 滑り止めという言葉は好きではないので 将来無職になりたくなかった私のリスク分散手段とでも言い訳しましょう。
喉から手がでるほど欲しかった内々定ですが、 いざ実際に頂いてしまうと、 安堵感よりも、自分の進路が急にリアルに実態を伴った気がして責任感がどっと押し寄せてきました。
その薄っぺらい責任感たるものに浸っている暇もなく、 家に帰ってすぐに先ほど号泣していた人事さんから電話がかかってくるや否や、 「1週間以内に内定承諾書を書いてもらえるよね?」
遠い宇宙から豪速で隕石が頭上に激突したかのような未知の響きがそこにはありました。 当時、第一志望の企業の選考がまだ解禁されていなかったので、 「御社に内々定を頂いても就活は続けます。」と人事さんに伝えており、合意の上で最終面接に臨んだ。
ですが、内々定直後に人事さんから告げられたのは「1週間以内に返事をもらえないと会社としても内々定の枠が埋まってしまうので早く承諾の返事をしてほしい」とのことでした。
【噂には聞いていた”オワハラ”の実態とは】
それからほぼ毎日のようにメッセージアプリを介して、 内定承諾への返事を促されました。
宣言通り、私は就活を続けていたので、内定承諾を迫る連日のメッセージと電話によって 精神がじりじりと削られているようでした。 その時初めて友達に相談したところ、「それって“オワハラ”じゃん!」と聞いたこともない就活用語が目の前にスライディングしてきました。
リクルートキャリアによる2018年8月1日に実施された“オワハラ”に関する調査によると、 就職志望者のうち、意思に反して企業から就活の終了を求められた経験があると回答した人は12%に及びました。
また、内定取得に際した企業側の各行動について”オワハラ”にあたると感じるかとアンケートを実施した結果、「内々定と引き換えに他社の選考や内定の辞退を求められる」が83%、「内々定通知の際、その場で承諾書の記入を求められる」が79%、「就職情報サイトの退会を促される」が58%という報告がされました。
学生が企業側の各行動について、“オワハラ”と感じる基準は、企業側の態度や言い方や入社志望度なども関係してくるので、一概にすべてを企業の責任にすることも適切な判断ではないと思います。
ですが、「1週間以内に決断をしないとほかの学生に内々定を回す」、「学部長やゼミ担当教員からの推薦状提出を内定承諾の“担保”として求める」、「他社へ選考辞退の連絡の電話をその場で促す」などの行為は就活生にとっては、とても受け入れ難いものです。
【最終手段!思わせぶりはもう辞めよう】
オワハラ”行為でその確信が薄らいでいきました。
また、私の甘い企業分析で選考を受け、内々定を頂いたことも反省しました。 「本当にここで働きたい」と心の底から思えない企業には、 感謝を伝え、お断した上できちんと謝罪すべきだと思い、 その企業のオフィスへと向かいました。
例の人事のお姉さんからは厳しいお言葉や選考中の他社の悪口などを言われましたが、次の日気持ちをリセットし、第一志望に向かって準備できると思うとむしろスッキリしました。
就活生のエントリー企業の平均社数は約30社と言われています。 “滑り止め”として受ける企業もあると思いますが、学生と企業のどちらの立場に立ってもお金も時間の両方を消耗することになるので選考を受ける前にもう少しお互いの認識をすり合わせる機会ができたらと思います。
そのために、就活情報サイトやイベントがあると思うのですが ただ参加するだけ満足するのでなく、就活の時期に関係なく自分の価値観を掘り起こす経験や目指すキャリアや将来やりたいことを言語化をする機会を自分で見つけることを心がけたいですね。