説得力ある文章をつくろう
基礎知識、学生生活
19年2月01日
大学生には、レポートやコメントシートで、いわゆる論理的な文章を書きたい瞬間があると思います。そこで、今回は、説得力のある文章を書くときに心がけるべきポイントを2つご紹介します。
原稿のマナーを守ろう
どれだけ高尚な内容の文章でも、書き方がぐちゃぐちゃだと魅力も半減してしまうものです。しかしながら、このコラムもそうですが、最近はパソコンで文書を作成することが多いため、シンプルな原稿マナーも忘れている場合があるのです。ここでは、初歩の初歩をいくつかおさらいしておきましょう。
■文のはじめは一マス開ける
一見あたり前のことですが、意外と忘れることが多いのだそうです。改行する際には気を付けてくださいね。
■英語の子文字と数字は、2文字で1マス
これは図示してみたいと思います。以降、[ ]の中を1マスとあらわすと、[20][19]
[I][nt][er][n]というように、大文字は1文字1マス、数字と小文字は2文字1マスで書くのだそうですよ。
■句読点はマスの左下に
小学生の頃は口酸っぱく指導されていた覚えがありますが、今では句読点の場所などいちいち気に留めないのではないでしょうか。私もついつい奔放な位置に句読点を置いてしまうのですが、やはり見栄えも悪いので意識的に左下に置くようにしましょう。マスがない場合は、最後の言葉のすぐ右下ですね。ここまでの文章を見返して、句読点の場所を把握してください。
主張と根拠を明確に
内容面で求められる論理性を手っ取り早く手に入れる方法がこれです。「主張→根拠」の流れを意識することで、内容が伝わりやすくなりますよ。
例:学生はインターンに参加すべきだ。なぜなら、社会人としての心構えを知ることが出来るからだ。
また、根拠が長くなる場合は「主張→根拠→再主張」という形で改めて主張をするようにしてみてもいいでしょう。
例:我々は魚を食べるべきだ。なぜなら、魚にはEPAと呼ばれる成分が含まれるからだ。この成分はストレス解消に効果がある。ストレス社会を生きる我々には必要な成分と言えるだろう。したがって、我々は魚を食べるべきだ。
これでは短すぎる!という場合は、根拠を支える「論拠」を加えてみましょう。論拠とは、根拠がどうしてそう言えるのかを説明する文章だと思ってもらえればいいと思います。具体的な数値であったり、研究論文の引用であったり、加えることで根拠の信用性を高めることが出来るデータがあると良いでしょう。それでは、「主張→根拠→論拠→再主張」の手順で先ほどの文章を書き換えます。
例:我々は魚を食べるべきだ。なぜなら、魚はストレス解消効果があるからだ。魚にはEPAと呼ばれる成分が含まれる。北三博士の研究によると、この成分はストレス解消に効果があるという(北三 2017)。また、南三氏の研究で、この成分は魚に最も多く含まれていることが分かった。つまり、食べ物の中で最もストレス解消効果が高いものは魚だといえる。したがって、我々は魚を食べるべきだ。
具体例が含まれることで、より論理的に見えるのではないでしょうか。
皆さんも、以上の二点を意識して文章を作ってみてくださいね。
(注意)本文中の例文は、すべてこのコラム用に作成したものです。当然上記のような研究はありませんし、魚にストレス解消効果があるなんて聞いたこともありません。ですので、くれぐれも参考文献には使わないでくださいね。