【日本って自由な国?】日本と欧米諸国の「自由」の違い★
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18年11月02日
日本は自由な国かと聞かれた時、「はい」と答える人が何人いるでしょうか?日本は社会的圧力が強いので自由な国ではなく、逆に欧米諸国は自由だと答える人が多いのではないでしょうか。ですが、そのような極端な発言は間違っています。日本と欧米諸国を比べた時、ある点では日本が、そしてある点では欧米諸国が自由であるというのが正しい認識です。
欧米では、自由や個人を重んじる一方で最近ではPolitical Correctnessやフェミニズム、人種差別問題等がかなり重要視されており、些細な言い回し等で非難を浴びることが多くなっています。Political Correctnessとは、あらゆる差別を防ぐための政治的に正しい言い回しのことです。メディア上だけではなくプライベートであっても、軽いジョークや発言が差別だと非難されることも多いのが現状です。一方で、日本でもメディアに対しては段々と規制が厳しくなっていますね。最近のテレビは面白くないという人が多いですが、それも規制に規制を重ねてきた結果とも言えます。しかし、プライベートではどうでしょう?もちろん人によりますが、些細な言い回しやジョークで差別だと非難を浴びることは少ないのではないでしょうか?もちろん女性差別や人種差別が今でもあるのは事実で、これらに対抗していかなければならないのは確かです。しかし、些細なことですぐに騒ぐ人たちをsnowflake(雪片)と非難する声が多いのもまた事実です。つまり、欧米でも人々はあらゆる規制に直面しているのです。
例えば、女性の選択について考えてみましょう。近年の日本では、プライベートで「結婚・出産しても仕事を続けたい」「主婦になりたい」と言うのはどちらも非難されることではありません。しかし、現実的に考えると子供と仕事の両方を選択することは、一般的に労働条件や保育所の不足等を考えると難しい状況です。一方で、デンマークではワークライフバランスが整っており、子育てをしながら仕事を続けることは十分に可能です。つまり、主婦になるか仕事を続けるかは各家庭が選択できる状況にあるのです。しかし、実際に主婦になるという選択をすれば働きもせず旦那に頼る怠け者といったイメージがつき非難の対象となります。結果、どちらもある点では自由、他の点では規制されているのです。
本来、「他の人を見下さない」といった原則を守れば、発言や人生の選択は自由であるべきで、もともとあらゆる活動は個人のそういった自由を守るために生まれたものです。しかし、現在ではあらゆる策を講じた結果、本来の目的を見失っている時が多々あります。どの国も本来の目的を重視することで本当の自由を達成することができるのではないでしょうか?