【ドイツ在住大学生コラム】ドイツの学生寮レポート
学生生活、雑学
18年5月23日
Guten morgen!(おはよう)
挨拶から始まる、南ドイツの学生寮。ここはシュトゥットガルトから電車(DB)で一時間の、テュービンゲン。
昔々、遠方の諸侯がテュービンゲンにやって来て、案内人に質問しました。
「大学はどこだ?」
すると案内人「街全体が、一個の大学ですよ」
それほど、学生の活気に溢れる街です。
ヘルマン・ヘッセ、ヘルダーリン、ケプラー、へーゲルなどの作家や学者が過ごした街でもあります。
すぐ隣のルームメイトが、そんな有名人になる日もくるかもしれません。
とはいえ今は、ルームメイトは恋人といちゃいちゃブランチの用意をしています。「リア充見せつけられてもな~」という独り言は胸の中に押し留めつつ、せめて洗い物はすぐ済ませてほしいと思ってしまいます。積み上がったフライパンや皿が、危ういジェンガ状態です。
ドイツ人は、非常にオンオフの切り替えがハッキリしています。(恋人との付き合いもそうならばこちらは楽ですが、欧米の方のアプローチは路上でも共有リビングでもガンガン発揮されるものですね)
パーティ開催時のはっちゃけぶりと、翌朝の徹底した片付けっぷりは、同じ人間の所業とは思えません。
ホームパーティーは盛んです。ビールの空き瓶が恐ろしいことになるのは、みなさんの想像以上です。
クレイジーに騒いで楽しんだ後は、汚れたソファカバーを洗濯したり、ギトギトになった床にはワックスをかけていたり。
共有の浴室は、モデルルームのようです。人によっては、四角に畳まれたバスタオルを大中小ピラミッドにして重ねております。綺麗すぎて自分が使っちゃっていいのか躊躇うくらい、それはもうびっくりするくら綺麗です。掃除やるぜスイッチが全力でオンになったのでしょう。
食器も早くそんなふうに片付けてほしいものです。いいや、食器もちゃんと片付けてはくれるものの、次から次へと使うから、完全に物がなくなる瞬間が訪れないのです。それでキッチンはしょちゅう大渋滞です。
ドイツ人のルームメイトたちは、代わり映えのしない食事をとっているようです(失礼)。サンドイッチやパスタやイモばかり。
そもそもドイツ人は、食事に関心が薄いんだとか。食事の風景を見ていれば、それは納得です。「栄養摂取は必要だからかきこむ」という感じで、「健康な食事をゆっくり楽しむ」姿勢はありません。食べるの早いです。とても。
代わりといってはなんですが、食事より掃除に関心があるドイツ人が多いです。売り場でも、掃除グッズは多種多様にありますから。
耳をすませば、いやいや、窓を開けずとも、ギターやピアノの音が聞こえてきます。テクノミュージックなんかもガンガン響いてきます。雑音に寛容というのか、他人の出す音をいちいち気にする人は少ないです。防音の空間でもないのに、楽器を演奏する自由度は高いです。
ベルリンなどの大都市の場合、留学生に割り当てられる住居は、大学から一時間かかる遠方であることも。
テュービンゲンくらいの小都市であれば、通学はバスで10分程度で済みます。ただし個人で居住したい場合は、空き部屋が少ないため希望通り中心部に住めるかわかりません。
都市によって学生の待遇はかなり変わります。
ちなみに私の住む学生寮は、月248ユーロ(33000円程度)。光熱費込みでコレ。体感としては、かなり学生にやさしい価格です。バストイレ・洗面台が個室に付いていると、もう少し高くなります。
以上、ドイツ、テュービンゲンより、ドイツの学生寮レポートをお届けしました。