「冬来たれば春遠からじ」美味しいお酒は「大寒」から作られる!

雑学

18年1月17日

「大寒やしづかにけむる茶碗蒸」 日野草城

1月のカレンダーに「大寒」などと書いてあるのを見たことがありますよね。「大寒」と書いて「だいかん」と読みます。大寒は1年でもっとも寒い時期と言われています。字を見ているだけで、「寒い!!」と思ってしまいますよね。今回は、四季豊かな日本における「大寒」に注目してみたいと思います。

「大寒」っていつのこと?

大寒は一年を24で割って、春夏秋冬の四季をより細かく表す24節気の一番最後の節気です。旧暦でいうと12月の中気にあたり、2018年は1月20日が大寒になります。
大寒に対して「小寒」というのもあって、大寒の15日前を指しています。よく「寒の入り」という言葉を聞きますが、この「寒の入り」は「小寒」のことで、ちょうど寒さの入り口・・・という感じでしょうか。
つまり、寒い季節は「小寒」から始まって、15日後の「大寒」でピークを迎え、大寒の15日後の「立春」まで続きますよ、ということになります。
ここで気づいたと思いますが、実際の気温と24節気は一致しているわけではありません。立春を過ぎても雪が降ったり、厳しい寒さが続くこともありますよね。なので、「小寒」「大寒」「立春」はあくまでも季節を表す目安と思ったほうがいいでしょう。

大寒にまつわるイベント

1年中で一番寒いと言われている「大寒」にちなんで、いろんな行事が行われているのをご存知でしょうか?
たぶん聞いたことがあると思いますが、この時期には、酒や味噌などの仕込みが始まります。よく「寒仕込み」などと言われていますが、この季節の水は雑菌が少なく長期保存に向いているということで、その「寒の水」を使って仕込みを始めているんですって。
また、スポーツや神事などでは「寒稽古」「寒修行」というものも行われます。寒さに耐えて鍛えることで、強靭な体と精神を身につけることができるということのようです。

大寒に食べる縁起物って?

これはえあままも知らなかったのですが、実はこの時期に食べるとよいと言われている食べ物があるんです。
それは「卵」。今でこそ、1年中卵を産ませることができますが、昔は寒い時期に鶏が卵を産むことが稀だったため、この時期の卵は大変貴重な縁起のよいものとされていました。
「大寒卵(だいかんたまご)」と呼ばれる卵を食べると、子供は体が丈夫になり、大人なら金運が上がると言われていました。卵を食べて金運UPなんて、ちょっと楽しそうですね♪

こう考えてくると、大寒の時期は、美味しいお酒や味噌の仕込みが始まったり、寒稽古で体を鍛えたり、その年の収穫を目指して動き始めたり、準備したりする時期なんですね。大学生のみなさんも、「寒い寒い」と家に閉じこもってばかりじゃなく、素敵な1年にするための準備を始めてみてはいかがでしょう?そうそう、縁起物の卵を食べながら・・・。
一番寒い時期を乗り切れば、春はすぐそこですよ♪

Written by えあまま
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