ほんとは知らない「台風」まとめ
雑学
17年9月11日
この時期になると、「●●沖で台風●●号が発生しました」という気象ニュースをよく聞くようになります。夏から秋にかけて、日本に上陸することが多い台風ですが、知ってるようで本当はよくわからない部分もあったりします。今回は、今更聞けない台風のあれこれをご一緒に見ていきましょう。これを読んだら、あなたも台風マニアかも?
そもそも台風ってどんなもの?
その前に、みなさんの台風のイメージってどんなものですか?台風の目があって、そこを中心に渦上に発生した暴風雨域が速度や規模を変えながら北上していく・・・みたいに、漠然ととらえている方が多いと思います。
実際は、発生する場所(緯度経度)や最大風速、構造によって、「台風」と呼ぶかどうかが決められているんです。
◆台風の発生場所
「北西太平洋の東経100度線から180度経線までの北半球に発生する」ものを台風と呼びます。
といってもピンときませんね。
具体的には、北太平洋西部、南シナ海、東シナ海、フィリビン海、日本海の海域、アジア、東南アジア、ミクロネシアなどのエリアを指しています。
これに対して、北インド洋と南太平洋で発生するものは「サイクロン」、北大西洋と北東太平洋で発生するものを「ハリケーン」と呼んで区別しています。
◆最大風速
中心付近の最大風速(10分間の平均)が17.2m/s以上のものが「台風」になります。
※ただし前述のように、発生場所によって、同じ最大風速でも呼称が違ってきます。
◆台風の構造
亜熱帯や熱帯で、熱せられた海から大量の水蒸気が上昇し、空気が渦を巻いて出来る熱帯低気圧が発達し、中心部の最大風速が17.2m/s以上になったものが「台風」となります。
なので、台風は熱い空気によって構成されているのが特徴です。
冷たい空気と暖かい空気が混ざり合うことで渦を巻いてできる温帯低気圧とは構造が違っています。
あれれ?でも台風って北上するうちに「温帯低気圧に変わりました」ってよく言ってますよね?そうなんです!最初は熱い空気で構成されていた台風も、北上していくうちに冷たい空気が入り込んで、最終的には温帯低気圧の構造に変わっていくんです。
もうひとつ、台風は中心付近が一番荒れていそうなのに、実は暴風が吹き荒れることで、風向きが乱れて互いに打ち消し合うため、風や雲がほどんどない状態になります。おなじみの「台風の目」ですね。このように中心部分で青空なども見えたりする「目」が存在するもの台風の特徴のひとつです。
上陸と呼べるエリアが決まっているって知ってますか?
「台風が上陸しました」というニュースを良く聞きますが、いったい上陸ってどういう状態を指すのでしょうか?
台風の上陸にも定義があって、「台風の中心が北海道、本州、四国、九州のいずれかの海岸に達する」ことで「上陸した」ということになります。なので、これ以外の地域、たとえば沖縄県などに「上陸」することはありません。もし台風の中心が沖縄県に達しても「上陸」とは言わないからです。
これ、意外と知らない人が多いかもしれませんね。えあままもこの記事を書くまでは知りませんでした(汗)
台風の強さを測る単位
もうみなさんご存知の「ヘクトパスカル(hPa)」が台風の強さを測る単位になります。ヘクトパスカルとは、気圧の単位のことで、1992年から適用されました。それ以前に使われていた「ミリバール」という単位は、水銀を用いた測り方で、身近なところでは血圧計と同じ原理です。気圧を測るという考え方でいうと同じなのですが、国際基準の単位に合わせる目的から、「ヘクトパスカル」という単位を採用するようになったようです。
台風の場合、「中心気圧が950ヘクトパスカル」のように報道されますが、ご存知のように、このヘクトパスカルの数値が低ければ低いほど、台風の勢力が強くなります。
台風の名前ってどうなってるの?
台風には実は名前がついています。よく「台風●号 マリア」とか「台風●号 チャーミー」のように呼ばれているのを聞いたりしますよね?
実は2000年1月1日から、台風の国際的な呼称として、「アジア名」を用いています。それ以前は「ジュティー」のように英語名(女性名)が付けられていました。
日本では「台風●号」という台風番号が一般的ですが、アジア名も同時に報道されることが多いですね。このアジア名は全部で140個あり、140番目まで使用されたら、今度はまた1番目のリストに戻るというように繰り返し使用されているんですよ。もちろん、甚大な被害をもたらすような歴史的な大型台風だったりしたときは、のちのちわかりにくくなるため、リストの入れ替えを行うこともあります。
いかがでしょうか?台風について、ちょっと物知りになったでしょう?
でも、知ってるだけでは不十分です。実態を知ったら、今度は被害が大きくなる前に手を打つことを先手先手で考えていかねばなりません。
社会人になったら、個人だけではなく、会社内、またはお取引先とのアポイントも含めて、防災や先を読む力を身に着けておくことが必要になります。
学生のうちから、自分なりの画期的な方法を模索して、入社してから、みんなが「あっ」と驚く防災対策案を提案したら、うわ~、この人すごい!って言われること間違いなしです!